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会計

「会計」と「経営学」とは、かなり密接な関係というか、シロウト的に考えると「会計」=「経営学」というように考える人もいるかもしれません。
会計学は、簿記を基本として少しずつ勉強してきた人と、技術者のように、まったく関知せずに来た人ではハードルの高さが違うのかもしれません。

私自身、エンジニアのバックグラウンドの立場として言わせてもらうと、技術者にとって「会計」は意外とハードルが高いと思います。
でも、実際の経営を考えると、「会計学」を学問としてどうこう、ではなく、「お金」の感覚をどうやって身につけるかということが重要なのです。
そういう観点でもっと言わせていただくと、私は、「技術者は、実は数字に弱い!!」と言えると思っています。ここで言う数字とは、数学とか物理とかで使う数字ではなく、「お金」に関する数字であって、多くの技術者は「お金儲け」をもしかすると、悪いことのように考えているからかもしれません。
私が接してきた日本企業のエンジニアの人たちは、総じて、大きなお金の流れや、大きな流れの中でのお金の意味や重さを体で感じていない、ということかもしれません。

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「お金」に関する関心度をテストしてみます。
みなさん、自分が払っている所得税や住民税の額を知っていますか???

私が日本企業で、実際に若いエンジニアに聞いてみた結果としては、30人に聞いて一人も正確に答えられなかったということです。
これは序の口です。

次に、100万円って、大きいですか?小さいですか???

もちろん、ケースバイケースですが、様々なケースで、このような質問に対して瞬時に判断することが、経営を行う人間にとって必須なことになるわけです。
従業員50人の会社で、ある月の経費が通常よりも100万円高かったら、それは会社にどれくらいの影響がありますか??
従業員10人の会社で、新たな商品を開拓するのに100万円かけるのは、どれくらいのことですか??

こういうことを瞬時に判断する、影響度の大きさ、つまりリスクと期待される効果、チャレンジ度などを総合して判断するのが経営です。

経営とは、継続的に利益を上げ続け、企業を存続させるために、アイデアを出し続け、的確な判断をし続けることだと思っていますが、その判断の基準として数字を正しく、柔軟に認識することが不可欠です。
学問としての知識よりも、体にしみついた感覚にする必要があると思います。

経営に関する数字を体に染みつけるには、本を読んだり、学校で勉強するだけでは不十分です。(もちろん、基礎知識は絶対に必要ですが。。。)
技術者がこれを身につけるのは、実は簡単ではありません。
自分で事業をやるのが一番確実な方法ですが、それも簡単ではないですよね。まずは、自分の身の周りの出来事(自分の会社、ライバル会社など)を数字で捉える癖をつけてはいかがでしょうか?

自分の会社の売り上げや営業(経常)利益などは、社内でも話題になりやすく、結構多くの人が知っているかもしれませんが、では、会社の総資産額って知ってますか?
あるいは、自己資本と負債は、それぞれどれくらい??
ROE、ROAってわかりますか??
そもそも、今の会社の経営陣は、会計の数字でどのようなことを目指していますか??
それは何故ですか???
今の経営者を盲信してはいけない理由は、ここを問いただしてみるとわかるかもしれません。

経営学の基本的なところに話を戻します。
以前にいた日本企業で、技術部門の部下たち10人(40代、50代もいた)に、「ある会社でAという商品を販売し、支払い条件で月末締めの翌々月現金払いで取引をした。会計上、売り上げが上がるのはいつですか?」と質問をしてみたら、8人が支払いを受けたとき、と答えました。(わからない人は調べてみてください。)

会計に関する書籍は、数えきれないくらいあります。特に入門的な本は、専門外の人にどうやって楽しく簡単に勉強できるかを競っているようにみえるくらい、簡単で丁寧な本が出ています。まずは、どんな本でもいいので、基本的なところは抑えましょう。
推薦するというよりは、自分が昔参考にしたのは、「会計のことが面白いほどわかる本」天野敦之著ですので挙げておきます。


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どれくらいが基本かと言えば、例えば、3つの財務諸表である損益計算書(Income Statement)、貸借対照表(Balance sheet)、キャッシュフロー計算書の読み方と、そうですね、売掛金、買掛金と必要な運転資金はどうやって考えるか、くらいは基本事項としてすぐに身につけておきたいですね。

その上で、ひとつ書籍を紹介すると、「会計力と戦略思考力」大津広一著が、会計をマクロで捉えて、会計数字を企業戦略と絡めて読み解くような指導をしてくれます。仮説を立てて、検証していくアプローチでなぜこういう会社がこういう財務諸表を示しているかと考えさせてくれます。


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繰り返しますが、会計学はエンジニアにとってハードルが高いですが、「お金」の意味、意義を考えることは、学問とは切り離して「本質」で考えられるものだと思います。ぜひ、踏み込んでみてください。道は意外と簡単に開けるかもしれませんよ。

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